道尾秀介の本を紹介します

道尾秀介の本を読みました。書名をクリックするとその本の紹介へジャンプします。

 

カラスの親指 講談社文庫 道尾秀介

カラスの親指 道尾秀介

あらすじ

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに!

読み終わった感想

記録を見ると、読んだのは2度め。でも読んだ記憶が全くない。
やはり、呼んだあと少しでもいいから何か感想を残しておかないといけませんね。反省。

 

さて、タイトルが「カラスの親指」、一体何のことか想像もつかない不思議なタイトル。
読み終わって初めてその意味を知るというのが、この作品の全体を表している。

 

何を書いてもネタバラシになるので、もう気にしないで書いていきます。
まず、本当に緻密に組み立てられている。
最後の結末があって、そこに至るまでの登場人物や筋書きが組み立てられている。

 

詐欺師が騙されているというのが主題だが、その騙され方が二重三重に込み入っていて、
最後の種明かしでなるほどと納得。

 

確かに読み進めていくうちに、話ができすぎているという感じはしていた。
結果はそのとおり、できすぎていた話だというのだが、

 

真の主人公の、全てに賭けるその思いが読み終わって強く伝わってきた。

 

病気で死期を知らされて、自分が家族やまわりの人間に何一つよくしてやれなかったことを痛切に悔やむ。
そして残された時間で、自分の出来る限りの思いを込めて、トリックを仕掛ける。

 

仕掛けがあかされたあと、主人公の想いはいかばかりだったか。

 

主人公やその周りの人たちが皆善人だということから、最後やその将来に明るさが見えてきて
読み終わったあとに爽快感のようなものが残った。(2018.01.21)

 

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片目の猿 新潮文庫 道尾秀介

片目の猿 道尾秀介

内容(裏表紙のあらすじより)

盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。

読んでみての感想

タダの探偵ミステリー小説と思って読み進めると、最後にトリックが仕込まれている。さらにそのあとにもということで何度も楽しまさせてもらった。
タイトルの「片目の猿」99匹の片目の猿の集団の中では、1匹の両目の猿が特異な存在となってしまい、最後は片目をつぶして集団とどうかしようとするという逸話だが、この人間の心理が全編を貫いているテーマになっている。廻りと違う特徴を持つ人間にとって、自我を保つのがいかに大変か?作中では「自尊心」という言葉を使っているが、調和を重んじる日本の社会では特に難しいことだ。
特異な耳を持つ主人公についての秘密が明かされる最後の部分は、何か人間ぽくって、これが、解説で説明されていた、作者が目指す”人間っぽい本格ミステリ””の表れの一つなのかな?と感じた。少し暖かい気持ちで読み終えることができた。(2017.05.23)

 

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫) 道尾秀介

道尾秀介 向日葵の咲かない夏

内容(裏表紙のあらすじより)

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。「僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

私の感想

タイトルが読めますか?ひまわりのさかないなつ。他の作者と勘違いして手にした作品でしたが、読みごたえがありました。生まれ変わりが平気で出てくるところはちょっと変な感じですが、終盤までは小学生のミチオを主人公にした少年探偵物語風に話が進んでいきます。お母さんの切れ具合が異常なところが気になるところですが、それには触れずに最後への伏線になっていました。終盤までは、なぜ刑事が殺人事件として犯人を捕まえないのか、不思議な気がしてましたが、終盤のどんでん返しに次ぐどんでん返し。途中からはいったい犯人がだれか、話自体がコロコロ変わってさっぱりわからなくなりました。
”本当の終わり”の章で作者は、話に決着をつけますが、不思議な終わり方。結局作者は、「人はいろいろなプレッシャーに囲まれて生きている。普段はそれをごまかしながら生きているが、それにどうにも耐えきれなくなった時にとんでもないことをしでかしてしまうものであり、それを正当化しようとする生き物である」といったようなことを言いたかったのかな?それをひと夏の中で書いてみたんだろうと思いました。(2016.11.02)

 

 

カラスの親指 (講談社文庫) 道尾秀介

あらすじ

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに!

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